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購入時の基礎知識>> モデルルームではわからない所

| 企画・編集・発行: 城戸義雄 |
●モデルルームを見るだけではわからない所は? Part3
7.【マンション全体・図面で確認】マンションの設備など
ここで紹介するポイントは建築設計者としての筆者にとって基本的ともいえるものです。ただ少々専門的な部分も含まれているため、一般の方がご自分単独で確認される時は、必ず売主側の説明者に同席してもらいながら、「なるほど、だったら安心だな。」と納得できるまで説明を受けることが望ましいと思います。
1つは敷地内の交通計画。特に都心部で主要幹線道路に面した中・大規模マンションの場合、居住者用の駐車場ルートとごみ収集車などの出入口が、計画上やむを得ず同じになってしまう場合があります。このような時、実際朝の出勤時など居住者の車とごみ収集車などの公共進入車両が安全に行き交うことができるかを確認しておきたいところです。
2つ目に生活環境に関する設備。たとえば下水排出規制を行政が掛けている地域のマンションの場合、敷地配置図に「汚水貯留槽」の点線マークが記載されています。このこと自体はマンションの資産価値に何ら影響を及ぼすものではありませんが、槽(マス)は内部の臭気を排出する出口が必ず設置されます。要は、その出口がどこにあり、どの程度生活に影響を及ぼすのかを確認することです。この影響については重要事項説明書の特記事項などにも記載されているはずであり、文章だけではなく実際にどの部位についての説明かを確認しておくことをお勧めします。
3つ目に雨水排水計画です。実は最も重要なポイントです。建物(建築)は、構造として雨の室内進入を如何に防ぐかが重要な技術ポイントです。同様にしてマンション敷地全体として大雨が降っても水浸しにならない仕組みになっているか、是非売主側の説明を求め確認しておきたいところです。
8.【マンション全体・図面と現地へ出向いて確認】防犯セキュリティ
現地で周囲の環境や雰囲気、さらには近隣住民の年齢層などから個々人の感覚として状況を把握され、マンションとしてのセキュリティが設定されているもので十分か判断される事をお勧めします。
同時にセキュリティについては、図面を読み取るスキルも非常に大切です。まず、図面集には敷地配置図があります。これを見れば敷地のどの部分にフェンスがあり、侵入防止のカギ付き扉や監視カメラが設置されているかが読み取れます。売主によっては、パンフレットの中に「セキュリティ・ライン」として、どの範囲を警備・監視の対象としているか明記しているところもあります。
さらに2階の住戸を購入検討されている方には、2階平面図と立面図のチェックをお勧めします。建物のまわりに意匠デザインを上げるためにパーゴラやエントランスの軒(専門用語でキャノピーなどとも言う)が設置されている場合があります。 ※写真は一般的なパーゴラ例として掲載しています。
悪意のある人間であれば侵入しようと思えばセキュリティラインを突破して、パーゴラやキャノピーを伝い、2階住戸内に入る事も可能ということを認識された上で購入判断されることを助言いたします。現実に設計業務に携わっている人間として申し上げれば、このような危険性を完全に回避することは、監獄や刑務所のようなつくり以外では不可能と考えます。マンション売主会社の方とも内覧会でこの件について話をした事がありますが、全く同じ見解です。
マンション全体の雰囲気、価格帯から2階の住戸を選ばれ、さらにバルコニーや窓のそばにパーゴラやキャノピーがある場合は、窓ガラスに防犯フィルムを貼るなどの自主対策を施して生活安全性を確保される、このことは十分に検討の価値があると考えます。


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